今回のシェフズジャーナルは、 「ダイヤモンドあずみ野温泉ホテル」清水孝料理長が登場。 料理人人生の起点である、初めてフランス料理を味わった話や、 料理に対する想いを語ります。

 奇をてらわずにシンプルに 旅の思い出になる味を目指して

 私がフランス料理と出会ったのは、20歳のころ。それまでフォアグラやキャビアに馴染みがなく、何を食べても驚きの連続でした。家庭料理とはまったく異なる未知の味に「もっと知りたい」という好奇心が湧いて料理の世界へ。初めて勤めた山梨県のホテルで、フランス料理の修行をスタートしました。そもそも料理の勉強は初めてで、フランス語のレシピやメニューを理解するのもひと苦労でした。しかしそれ以上に、新しい料理を知り、そこから自分自身の味を追求し、見せ方を創造する時間が楽しかったですね。
ダイヤモンドソサエティには2004年に入社し、これまでに7つのホテルを経験してきました。その中で、宿泊する大勢のお客様をお待たせせずに料理を提供することはもちろん、好みが分かれるような奇をてらった料理ではなく、シンプルな味付けや調理法でメニューを考えることが大切だと気づきました。「ダイヤモンドあずみ野温泉ホテル」のレストランは、私のほかに和食の料理人もいるのが特徴です。安曇野地域や長野県産の素材を生かす和洋折衷の料理で、連泊されても飽きずに楽しんでいただけるよう工夫を凝らしています。 一人でも多くのお客様に「おいしい」と感じていただき、安曇野旅行の思い出の一つになる料理を目指して、これからもフランス料理を探究していこうと思います。

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